柔道整復師の可能性

柔道整復師の可能性

ケガや痛みを治す専門家になりたい!

柔道整復師は、初回処置に於いて、医師以外では単独で骨折・脱臼の整復固定が許されている日本で唯一 の医療資格です。さらに、医師の同意を得れば、2回目以降の施術も行えます。とはいえ、骨折や脱臼の施術において最も重要なことは、患者救済の基本的な見地からも「初回処置」にあることは間違いありません。
この救急の処置を医師以外で可能とする外傷の専門家が、柔道整復師なのです。

また、その他の軟部組織の損傷である捻挫・打撲・挫傷(肉離れを含む)については、医師の同意が必要なく施術ができ、さらに全国の公益社団法人柔道整復師会では、定期的に学術的・技術的な講習会が催され、各地域の患者さんが安価で安心して通院できる制度が利用できる環境を業界が構築し、生涯にわたって地域医療の担い手となる環境を公益社団の柔道整復師会が整えています。

 

災害時やスポーツ現場での救護活動がしたい!

最近では、野球・サッカー等のプロスポーツをはじめとして、アマチュアでも多くのスポーツが盛んに行われています。そこで活躍する選手たちを支えるのは、日々のトレーニングとケアです。そこで、地域社会で接骨院を開業するだけではなく、スポーツの現場に特化して、スポーツクラブやそれぞれのチームに所属して活躍する柔道整復師も増えています。

また、災害時や地域のスポーツイベント等での救護活動、防災訓練等で地域社会との絆を繋ぐネットワークも各地の公益社団法人柔道整復師会やその支部を中心として構築されています。

日々の施術という形で地域医療へ貢献するだけではなく、いつ訪れるか分からない緊急を要する危機的事態においても、我われ柔道整復師は、事後処理的な機能向上訓練だけではなく、救急の現場での外傷にも対応が可能です。

 

世界中の人々の役に立ちたい!

  • 世界中の人々の役に立ちたい

柔道整復師が日本の伝統医療として現在まで伝え繋げてきた「手技」は、実は医療インフラの整備されていない発展途上の国々に於いてこそ、その威力を発揮します。

なぜなら、現在の高度医療は、人間の目や手では分かり得ない体の深部までを最新の検査機器によって調べ、特殊な治療機器を使って治療するというものなので、それらの高額で精密な機器を用意することができない国々に於いては、そうした高度医療を実現することは困難となり、患者さんの多くが放置されてしまう事もあります。

しかし、我われ柔道整復師の技術は、元来、最新鋭の医療機器を必要とすることなく、患部に触れ、色や形の変化を観察し、患者さんから症状を詳しく聞き出すことから最善の方法を見つけ出して施術していく治療法です。

我われの柔道整復術を必要としている国が、世界中にまだまだたくさんあります。そして、日本の伝統医療である柔道整復術が世界中の人々を救える日が、あなた達の時代には、必ず実現できると思います。

 

教育者・研究者になりたい!

教育者・研究者になりたい!

柔道整復術は、古来は親から子へ伝え繋ぐ「一子相伝」と呼ばれる秘伝的なもので、それぞれの家伝には独自な手技も含まれ、広くは伝えてはいませんでした。

しかし、幾度となく押し寄せた医療改革の波によって、志のある者に門戸を広げ、より多くの者がその恩恵を受けられる学問であることを奨める方向へと進みました。

柔道整復師の施術も秘伝の伝統医療から、時代の流れと共に養成学校での広く公開された教育へと変わりました。

平成10年までの14 校・定員1,050 名の時代を経て、現在は3年制の養成校が約100校、短大と大学で15校・定員約9,000名にまで大きく膨らんでいます。

今後は、徐々に4年制から6年制をも見据えた学制改革が必要となってくるでしょう。

さらに、次世代・未来へと柔道整復術と柔道整復学を繫ぐ教育分野だけでなく、手技や施術の内容についての学術研鑽が進めば、柔道整復術の学問的、あるいは手技等の研究に特化した施設や組織の設立や、そこでの研究者の活躍が次世代には必要となる可能性が高まっており、開業ではない道も開けつつあります。

 

医療だけでなく介護や地域支援、予防もしたい!

  • 介護や地域支援、予防
  • 介護や地域支援、予防

高齢化社会ではなく、4人に1人が高齢者という、すでに超高齢社会となった日本であと数年もすれば3人に1人、2人に1人が高齢者となるような想像を超える超々高齢化社会となる可能性があります。その時、健康人口を維持し、社会保障費の増大を抑えるには筋肉や関節等の運動器の機能が低下した高齢者への運動機能の回復対応とその予防に大きなウェイトを配置する必要があります。現在の医療と介護・福祉といった分野ごとの隔たりを外し、それぞれが強い連携をもって、住み慣れた地域に特化した「地域包括ケアシステム」が立案されています。

そうした社会で、重度化した高齢者への運動器系を中心とした対応だけでなく、自立状態を保持し、重度化させずに予防対応もできまた、急に発生し得る外傷にも対応できる柔道整復師の担うべき役割りは、今後飛躍的にアップすることは間違いありません。

 

公益社団法人 日本柔道整復師会 〒110-0007 東京都台東区上野公園16-9
tel. 03-3821-3511

 
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